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声の個性と悩み★アートジャム [No.5]
グローバル化で日本人の声は変わるのか? [2014/4/7]


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声の個性と悩み★アートジャム [No.5] グローバル化で日本人の声は変わるのか?
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お元気ですか。アートジャムの石神です。

 

前回のメルマガ発行から4か月も過ぎてしまいました。また継続いたしますので、よろしくお願いします。

 

今回はグローバル化(グローバリゼイション)と日本人の声の変化についてお話します。

 

最近ニュースでグローバル化という言葉をよく聞きますね。

グローバル化とは何のことでしょうか?

 

グローバル化とは、主に大企業や投資家の経済活動が西洋式、特に、アメリカ式のやり方に変化してゆくことです。日本の場合、グローバル化とはアメリカ化とほぼ同じです。

かつてアメリカ化の流れは第2次世界大戦後の占領下で急激に起こりましたが、最近のグローバル化によってさらにその流れが強くなっています。

グローバル化が起きると、日本の大企業はアメリカの大企業のように国際的に分散し、また、社員よりも投資家(株主)を大事にして活動するようになります。個人投資家はアメリカの投資会社のように短期的な利益を求めて、国際的な投資を行うようになってきます。

もちろん、経済活動だけでなく、私たちの文化的な活動内容も同時にアメリカ風に変化してゆきます。アメリカ文化の影響力はますます強まってきています。

 

そうしてみると、音声の分野で、ここ数十年間に日本で目立ってきた傾向が2つあります。

それは、中性化と騒音化です。

 

中性化とは、男性の声と女性の声の高さが接近してくるということです。つまり、男性の声はやや高めになり、女性の声はやや低めになってきます。

声だけ聴いていると男なのか女なのかよくわからない人がときどきいますが、そのような人が増えてくる傾向があるということなのです。

声の高さは、声帯の長さによってほぼ決まってきます。もちろん男女の声帯の長さは数十年程度では変化しないので、声の高さが変化するとしたら、それは日本人の声帯の構造が変わったわけではなく、文化的な意識が変わってきたからです。

男性らしさや女性らしさが従来ほどには求められなくなり、中性的な存在が好まれるようになった結果、中性的な声が好まれるようになり、中性的な声を無意識的あるいは意識的に出す人が増えてきたのでしょう。

さらに数十年後には、日本人の声はさらに中性化しているかもしれませんね。

しかし、男女の声帯の長さはそのままでしょうから、男女の声の高さがまったく同じになることはあり得ません。

 

次に、騒音化についてですが、これは日本人の「ヤンキー化」と関連しています。

ヤンキー化とは、精神科医・評論家の斎藤環(さいとう たまき)さんが言い出した言葉のようですが、「周囲を威嚇するような強そうな格好をして、仲間から一目おかれたい」という人々が増えてきたということを示しています。

斎藤環著 「ヤンキー化する日本」 (角川oneテーマ21) [新書]

「ヤンキー」とは、根拠のない自信しか持っていないのに目立ちたがるような人々のことです。謙譲といった古来の日本的な美徳を守っていたのでは損をしてしまう、そこで、とりあえず強い自己主張をして自分を相手に認めさせようという欧米的な価値観を持っているような人々のことです。

この傾向が声に現れると、静かで、端正で、小さめの声よりは、大きく、力の入った、威圧的な、騒がしい声が好まれるようになります。

ラジオやテレビの音声を聴けば、ここ数十年間でアナウンサーの声がどれほど騒がしくなってきたかがわかります。

民放のバラエティー番組のアナウンサーには特に騒がしい声が顕著ですが、最近ではNHKのアナウンサーにも騒がしい人が出てきました。

もちろん、こうした騒音化の傾向はアナウンサーだけにとどまるわけではなく、一般の若い人々の日常的な会話の声も大きく騒がしくなってきていると思われます。これが騒音化です。

数十年後の日本人の声はどんなふうになっているでしょうか?

 

ところで、私たちは今までは日本語を通じてグローバル化の洗礼を受けてきました。つまり、日本語というクッションを介してのグローバル化なので、これは限定的なグローバル化でした。

しかしこれからは小学校で英語会話を本格的に始めるようですので、そうなったら英語を通じて直接、本格的なグローバル化を受けるようになるかもしれません。

となると、生活のすべてで、今までよりも強力なアメリカ化が起きる可能性があります。その結果、日本語の日常的な発声方法そのものも影響を受けるかもしれません。

こうした傾向を考えると、将来の若い人たちは、より中性的でより騒がしい声を望ましい声だと思うようになる可能性があります。

もともと中性的な声であったり騒がしい声であったりする人は、将来は自分の声に自信を持ってよいかもしれませんが、それとは逆に、声の小さいおとなしい人は、対人関係で無視されやすくなったり損をしやすくなったりするかもしれません。

そういった時代の流れに巻き込まれてゆくような気がします。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

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