電子書籍の「半値時代」が来るか?

お隣の韓国のニュースです。

「電子書籍の価格をそろそろ値下げできるのではないでしょうか?」、「今もそれほど高くはありません。適切な価格だと思います」

最近、電子書籍の価格を巡り、読者と出版社との間で論争が繰り広げられている。とある新刊小説の電子書籍が紙本の半値で売られたことが、議論がきっかけとなったのだ。。

韓国では、

電子書籍の1冊当たりの価格は、紙本の70%れベルだ。読者たちは過度に高いという立場だ。会社員のキム・ジェソンさん(40)は、「紙本のように所蔵することもできないし、中古本として売ることもできないのに、価格が過度に高い」と話した。韓国消費者院が2月、国内読者500人を対象にアンケートを行った結果、「電子書籍の価格は、紙本の39.2%ぐらいが適切だ」という回答が出た。

電子書籍は印刷製本代費と流通費がかからないだけに、紙書籍よりも大幅に定価を下げることが出来るはずなのです。

しかし、出版社側は、電子書籍価格は現状維持が望ましいと考えているようです。

日本の出版事情とほぼ同じですね。

匿名を求めたとある出版社の編集者は、「正直に言えば、今より一段と安い値段で出すこともできるが、紙本がくいこまれることも懸念されるので、簡単に値下げに踏み切れないのが現状だ」と耳打ちした。

しかし、国内出版市場の低迷を考慮すれば、電子書籍の活性化が切実だという声が高い。

[出典: 電子書籍の「半値時代」が迫る? |東亜日報

 

一方、東京国際ブックフェア2015(7月4日)で、「韓日修好50周年シンポジウム」の第2部として「日韓電子出版シンポジウム」が開かれました。そこで、韓国電子出版学会のキム・ギテ(金基泰)会長の講演「韓国電子出版ビジネスの現状と課題」がありましたが、そこでも同様の問題が指摘されています。

韓国では、電子書籍を利用した人は少いとのことです。『韓国電子ブックおよび紙の本についてのアンケート調査』(対象:全国の満19~59歳の男女1000人)で実際に電子書籍を利用したことがあるとした回答者は44.1%にすぎないそうです。電子書籍市場は停滞したままなのです。

年間購入費は、紙書籍の購入費は1万ウォン(約1070円)未満は15.3%なのに対し、電子書籍の購入費は56.9%もいます。電子書籍にはお金をかけないのです。

キム会長は講演の最後に、『電子書籍の衝撃』の著者・佐々木俊尚氏の言葉を引用しています。電子書籍が紙の本にかわる、あるいは紙の本を補完する社会のインフラとして定着していくために必要な生態系についてです。

<電子書籍が社会のインフラとして定着するためには(『電子書籍の衝撃』から)>

  • 電子ブックを読むのに適した機器(デバイス)が普及してくること
  • 本を購入し、読むための最適化されたプラットフォームが出現してくること
  • 有名作家か無名のアマチュアかという属性が剥ぎ取られ、本がフラット化していくこと
  • 電子ブックと読者が素晴らしい出会いの機会をもたらたす新しいマッチングモデルが構築されてくること

[出典: 【韓国の電子書籍】韓国電子出版学会キム・ギテ会長が分析する「韓国電子出版ビジネスの現状と課題」|Pitch LOG

 

これも、日本でも同様です。

 

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