TPPで出版はどう変わるか?

TPP(環太平洋経済連携協定)がようやく合意されましたね。そこで、これからの出版はどのように変わるのでしょうか?

50年から70年へ延長

一番気になることは、著作権の保護期間が著作者の死後50年であったのが、米国と同じ70年に延長されたということです。

長すぎる著作権は著者の家族の生活を守るというよりは、著作物の権利者である出版社や映画会社などの利権を守るという側面が強いため、あまり好ましい制度とは思われません。

しかし、これからは日本でも、文学、音楽、美術などの出版物、著作物、印刷物、音楽ソフトや動画ソフトなどの著作権保護期間が20年伸びます。

カナダやニュージーランドもこの影響を受けます。

日本では、たとえば、電子書籍では青空文庫などの出版物は影響を受けますし、国会図書館での無料電子書籍の公開も制限されるでしょう。

TPPの内容がいつから有効になるのかは、まだ決まっていないようですが、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、川端康成などの故人の作品の無料公開も先延ばしになるかもしれません。

ただし、すでに著作者の死後50年を過ぎている書籍の著作権は切れたままです。漱石や鴎外は大丈夫です。

これに関係しますが、インターネット上で公開されているコピー作品(海賊版)や模倣作品の取り締まりも厳しくなるでしょう。

今までは、著者などの権利者のみが違法な作品を告発できたのですが、これからは第三者が誰でも告発できて、被害額がはっきりしなくても一定の賠償金を支払わせることができるようになるようです。

これで、文学作品、コミック、動画などが特に影響を受けそうです。

ただし、二次創作活動(パロディー作品など)が制限されたりしないように、また、権利者の収入に大きな影響がない場合(コミックマーケットでのみ販売されている作品など?)は、模倣作品が取り締まりの対象にならないように、などの措置が考えられているようです。

これから著者になる方は、地雷を踏まないように、特に注意しましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA