書籍の制作・出版

Q&A 39 書籍のプロモーション(販売促進)はどうやって行いますか?

投稿日:2018年2月11日 更新日:

並行出版のアートジャム

書籍のプロモーション(販売促進)はどうやって行いますか?

書籍のプロモーションを行うか行わないかで、書籍の売れ行きは大きく変わってきます。

一般的なプロモーション方法は、次の通りです。

1. 書籍のタイトルと表紙画像の最適化

Amazon の書籍を購入しようと探している人々が参考にするのは、書籍タイトル、書籍情報(カスタマーレビューなど)、および、表紙画像です。この中で最も重要なのは書籍タイトルです。

Amazon の書籍を購入しようと探している人々は、書籍のタイトルをざっと拾い読みしている段階では、タイトル全体をきちんと読んではくれません。したがって、書籍のタイトルは、最初の6文字を読んだだけで書籍の内容がほぼわかるように、最も重要なキーワードを最初に入れておくのがよいでしょう。

2. 書誌情報の最適化

書誌情報は全体で4000文字以内で、書籍の概要、目次の一覧、著者の紹介などを詳しく書きます。この情報が簡単すぎると、売れ行きが落ちます。

3. 発売1ヶ月以上前からのプロモーション

ブログやメールマガジンなどに、書籍内容の紹介文を書き、どのような読者を対象としているかを示し、この書籍を読むことから得られるメリットを紹介し、また、編集の進行過程の報告、発売日の予告、発売のお知らせ、キャンペーン(5日間の無料販売など)のお知らせなどを行います。

これを少なくとも発売の1ヶ月以上前から、できたら1年前から行います。また、書籍のPDFデータを知人や著名人などに送り、推薦文を書いてもらい、それを公開します。もし売れ行きがよければ、このプロモーションは書籍発売後も継続しましょう。

ただし、FacebookやYouTubeなどのSNSで書籍紹介のURLなどを宣伝すると、あなたのSNSのアカウントが削除される恐れがあります。SNSで宣伝したい場合は、有料の広告を使いましょう。

4. Kindleセレクトに登録して、5日間の無料販売

その書籍が、インターネットのAmazon以外のストア、たとえば、楽天kobo電子書籍ストアやiBooksストアなどで販売されていない場合、かつ、書籍の内容の10%以上がブログなどに公開されていない場合、その書籍をKindleセレクトに登録して5日間の無料販売を行うことができます。

その無料販売期間に、通常は数百冊がダウンロードされます。そのため、一時的にランキングが高くなり、自分のブログなどで「この本はKindleの無料電子書籍部門で総合1位になりました」などの宣伝文を書くことができます。また、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」で紹介されるので、有料販売に切り替わった時に有利になります。さらに、カスタマーレビューが集まりやすくなります。

無料配布期間が決まったら、ブログやFacebookなどでそのことを告知するほか、無料キャンペーンを広めてくれる媒体(キンドルセールサーチなど)に登録しておきましょう。






5. カスタマーレビューを依頼

発売後2週間たってもカスタマーレビューがまったく集まらない場合は、友達や親戚に頼んで、最低でも、カスタマーレビューを合計3件以上、できたら、10件は書いてもらいましょう。インターネットで読書モニターを募集して書いてもらうのも有効です。 その際、良いレビューを書いてもらうように強制することは厳禁です。

レビューは、著者本人が書くのは禁止されています。家族が書くのもやめたほうが良いでしょう。

6. 紙書籍も販売して電子書籍にリンクさせる

電子書籍と同じ内容のオンデマンド紙書籍をAmazonから販売し、その両者を互いにリンク(関連付け)させます。この時、電子書籍の価格は紙書籍の価格よりも20%以上安く設定しなければなりませんが、それよりもずっと安く設定します。そうして、高価な紙書籍と安価な電子書籍を並べて販売することにより、顧客はお買い得感を持つため、電子書籍の売り上げが伸びます。

7. 著者セントラルに登録

2冊以上の電子書籍をAmazonから販売している場合は、それらをまとめて紹介するページをAmazonストアの中に作りましょう。

8. ファイルサイズ

書籍のサイズが10MBを超えると3G回線ではダウンロードできないことがあるので、販売数が低下する恐れがあります。

Amazon Kindleストアの書籍の紹介ページに「この本はファイルサイズが大きいため、ダウンロードに時間がかかる場合があります。Kindle端末では、この本を3G接続でダウンロードすることができませんので、Wi-Fiネットワークをご利用ください。」と表示されると、販売数に悪い影響があります。

画像サイズが大きいと、たとえ画像の枚数が少なくても全体のファイルサイズが大きくなってしまいますので、画像を作成する時には注意しましょう。






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