インタビューを行って書籍にするにはどうしたらよいですか?
書籍を書いて欲しい方(何かについての専門家など)が多忙などの理由で書けない場合、あなたがその方にインタビューして、その内容を書籍にすることができます。
一般的には、1時間のインタビューで数十ページの簡単な書籍ができますので、電子書籍としては最適な分量になります。それをオンデマンド紙書籍にすることも出来ます。
その際、一人にインタビューするのではなく、数人に短時間ずつインタビューして、それをまとめて一冊の書籍にすることも出来ます。
インタビューの相手がすでに知り合いであれば問題ありませんが、そうでない場合は、インタビューを申し込む前に、あらかじめ何らかの方法で知り合いになっておきましょう。インタビューの相手は、インターネットからも見つけることも出来ます。たとえば、インタビューの相手がブログや Facebook などを公開している場合は、そこに何回もコメントを残して、相手の記憶に残るようにしておきましょう。
インタビューを申し込む際には、電子メールなどを書いて、インタビューの目的、書籍の概要、方法(場所、時間、録音方法、編集方法など)、および、謝礼などを知らせておきます。
インタビューの相手が答えやすくなるように、質問を10~15個ほど用意して、あらかじめ相手に見せておきましょう。もし相手が詳しい回答を始めると、質問の半分も終わらないうちに制限時間が来てしまいますので、重要な質問から始めるようにします。
インタビューの内容としては、正確な情報や事実を徹底的に調べて伝えるということよりも、そのインタビューの相手(専門家)がその問題に対してどのように考えているかを読者に知らせることの方が重要になります。つまり、あなた(インタビューする人)の考えではなく、インタビューの相手(専門家)の考えを正確に読者に伝えることが大切です。
インタビューは公開で行うよりも、対面かあるいは電話あるいは Skype (スカイプ)などで非公開で行なう方が良いでしょう。また、インタビューの内容は必ず録音しておきます。
インタビュー会話の途中の「あ~」や「え~と」などの間投詞や、無意味に重複した「そして・・・そして」などの単語は、書き起こし原稿では思い切って省略します。
さらに、録音した内容を文字に起こした原稿はそのまま書籍化するのではなく、いったんインタビューの相手に送って、読んでもらい、必要があれば内容を訂正したり、不適切な内容は削除してもらうようにします。そうした編集方針ををあらかじめ伝えておけば、インタビューの相手は緊張しないでインタビューに答えてくれます。
また、インタビューで得られた情報の他に、後から、序文やまとめ(あとがき)や、場合によっては、注などを、あなたが追加しましょう。そのためには、あなたもインタビューの内容について、ある程度勉強して詳しく知っておく必要があります。さらに、あなたの自己紹介だけでなく、インタビューの相手の紹介も必ず書籍内に書いておきましょう。
こうして出来た書籍は、通常は、あなたとインタビューの相手の共著にします。印税はあなたが全額をもらい、その代わりに、インタビューの相手には謝礼を支払うのが良いでしょう。電子書籍は売り上げにあまり期待できないので、謝礼は、1時間のインタビューで1万円程度、または、高度に専門的な内容で2~3万円程度で良いでしょう。ただし、インタビューの相手が著名人であったり、事務所などに所属したりしている場合は謝礼が高騰することがありますので、必ず事前に確認しておきましょう。
ところで、インタビューの候補者がすでに書籍などを出版しているか、あるいは、何かの教室で教えている場合は、その書籍や教室の宣伝をかねた内容のインタビューを提案すれば、相手がインタビューを受けてくれる可能性が高くなります。書籍をすでに出版しているがあまり売れていない方は、書籍の印税というものは一般に少ないということを知っているので、低い謝礼でもインタビューを引き受けてくれる可能性があります。
もしあなたが、読者数の多いメルマガを発行しているとか、閲覧数の多いブログや Facebook を運営しているのであれば、そのことを インタビューの候補者に伝えれば、さらに、相手がインタビューを引き受けてくれる可能性が高くなります。
書籍をすでに出版しているインタビューの候補者を探したい場合は、Amazonのストアから簡単に見つけることが出来ます。
インタビューとその後の出版に関しては、書面で契約書を作成したほうが良いでしょう。
たとえば、書籍が完成後に、インタビューを受けた人が出版を取りやめたいと言い出す場合もありますので、そうした場合に備えて、あらかじめ出版の条件をはっきり決めておきましょう。
電子書籍またはオンデマンド紙書籍が出来上がったら、それを1冊、インタビューの相手に贈呈しましょう。できたら、インタビューの相手にも、その書籍を宣伝してもらえるようにお願いしましょう。