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悩み
あなたは、大勢人が集まっている職場や教室で、マイクなしに、皆に話しかける機会が今まであったでしょうか?
そのような時、あなたは声を精一杯出しているのに、遠い場所に立っている人から「聞こえません!」とか「わかりません!」と言われたことはないでしょうか? このような指摘を受けて、ストレスを感じて、よけいに声が通らなくなってしまったことはないでしょうか?
広い空間で話す時と、狭い空間で話す時とでは、必要な声の条件が違ってきます。
地声が元々小さかったり、低かったり、カサカサしたりすると、騒がしい場所では、このように、遠くの人まで話し声が通らなくなることがあります。もし職場や学校で声が通らないために十分な意思伝達ができなくなったら、大変なことになります。
もし複数の人から「聞こえません」と注意されたり、無視されるようなことがあったりするならば、あなたの声は本当に通らないのかもしれません。
では、そうなるのはなぜでしょうか?
原因
声が通らないというのは、文字通り「声が聞こえない」場合と、「声は聞こえるが言葉として認識できない」場合があります。
どちらの場合も、その原因としては、次のようなものが考えられます。
-
- 声が小さい
声が小さければ、通りも当然悪くなります。近くの人には聞こえても、遠くの人には聞こえません。無理に大きな声を出そうとすると、変な声になり、ますます言葉を聞き取りにくくなります。小さい声の原因としては、肺活量が小さいという可能性もあります。 - 声が低い
一般に、低い声は言葉が不明瞭になり、たとえ声が大きくても、聞き取りにくくなります。それと反対に、高い声を出せば、広い空間でも声が通りやすくなります。 - 発音が不明瞭
声が十分に大きく、十分に高い場合でも、発声がもぐもぐしていたり、ガラガラしたりすると、言葉を聞き取りにくくなります。
そうだとすれば、一体どうしたらよいのでしょうか?
改善方法
原因によって、対策が変わってきます。
上記 1. の「声が小さい」場合は、声を大きくする方法を考えましょう。もし、声帯などの発声器官に問題がありそうな場合は、耳鼻咽喉科で診てもらいましょう。できたら、音声外来のある耳鼻咽喉科がよいでしょう。
しかし、発声器官が正常であるならば、毎日小声で発声している習慣や対人関係の心理的なストレスが原因で、声が小さくなってしまったのかもしれません。 あるいは、単に、肺活量が小さいことが原因かもしれません。
一般的に、声は、高めの共鳴周波数(2500~3000Hz)で安定して話すと、遠くまで通りやすくなります。そのためには、腹式呼吸で発声するのがよいでしょう。
通る声にするためには、一人で大声を出す練習をしてもよいですが、それだと声をつぶしてしまうかもしれません。声帯は筋肉なので、使いすぎると疲労し、炎症を起こし、異常な状態になります。安全に声を大きくする方法としては、ボイストレーニングがあります。
2. の「声が低い」場合も、一人で高い声を出す練習をしてもよいですが、やはりボイストレーニングが有効です。
3. の「発音が不明瞭である」の場合、滑舌を良くするトレーニングが有効です。
ボイストレーニングでは、発声のためのインナーマッスルの強化、呼気の流れの制御、声帯・舌・口などの動きの制御などの訓練を行います。
ボイストレーニングは、インターネットや書籍を参考にして独学することができますが、近所に教室がある場合は、教室に通って講師から直接指導を受けたほうがよいでしょう。もし言語聴覚士の指導を受けられる機会があるなら、その機会を利用しましょう。
もし、近くにボイストレーニング教室がない場合は、代わりに、話し方教室や、朗読サークルなどに参加しても、ある程度の効果が得られるでしょう。
しかし、教室に通うほど深刻ではない場合、自分でトレーニングをしてみるのも良いでしょう。
自分でできる簡単なボイストレーニング
もし、あなたの肺活量が、男性で2500 ml以下、女性で1700 ml以下の場合は、肺活量を大きくする必要があります。
これには、たとえば、有酸素運動と呼吸法を組みあわせる方法が効果的です。ゆっくりと歩きながら、あるいは、足踏みをしながら、腹式呼吸で息を吸い込み、次に、息を吐き出します。この時、肺の上から下まで、十分に息を入れるようにします。ただし、力は入れないでください。これを数分以上繰り返します。
しかし、この有酸素運動だけでは不十分だと思われる場合は、この運動に加えて、毎日、大きめのゴム風船を何度も膨らますとか、あるいは、2リットル程度のペットボトルを口に当てて強く吸ったり吹いたりするとかといった運動を何度も行うのも効果的です。肺を限界まで拡張・収縮させる運動を1か月ほど続けると、肺活量が確実に大きくなります。
あなたの肺活量は十分であり、かつ、あなたの体に難聴などの異常がない場合は、通らない声を改善するために、次のようなボイストレーニングを行います。
まず、発声のための、リラックスするための準備運動をしましょう。
(準備運動については、ここを参照してください。)
次に、「あくび」をして、喉が大きく開く感じをつかみ、その状態で「あ い う え お」と最初は小さな声で、その後、徐々に声を大きくして言ってみます。
- 声が小さい人の場合は、遠い場所にいる人に聞こえるように、声を届かせたい場所を意識して、その場所に向けて声を出す練習をします。遠くの場所を意識するだけで、声の大きさ(力強さ)が変わってきます。近い距離から初めて、できるようになったと思えたら、だんだんとより遠くの目標に向けて声を出す練習をします。誰かに協力してもらって、声が届いたかどうかチェックしてもらうとよいでしょう。
- 声が低い人の場合は、舌の中央部を上げて音を出すと、声が高くなります。 また、喉の奥(気道)を開いた状態で音を出しても、声が高くなります。 (詳細は、「低い声」を参照)
- 発音が不明瞭な人の場合は、滑舌を良くする練習をします。たとえば、舌の動きが悪い場合は、「らあ たあ なあ かあ さあ」などと、舌を大きく動かして発音します。無声音をはっきり言えない場合は、「ぱか たか ぱか たか」などと、唇の動きを意識して発音します。 (詳細は、「滑舌」の説明を参照)
次に、本や新聞などから適当な文章を選び、それを、以上の事柄に気を付けて、はっきりと朗読してみましょう。言葉を適当な間で区切り、大きさをメリハリつけて、聞きやすい言葉で発音しましょう。
ただし、声を長時間出し続けると、声帯を痛めてしまいます。発声練習は20分程度続けたら、その後、20分程度は声を出さないようにして、喉を休ませます。
これらの練習をする場合、必ず自分の声を録音してそれを聞いてみて、少しでも進歩があったかどうか確認してみましょう。もし、録音した自分の声が変に聞こえるようであれば、「録音した変な声」を参照してください。
普通、自分だけでトレーニングした場合、すぐに効果が出るわけではありません。少なくとも、1か月以上は続けます。また、トレーニングで効果が出ても、しばらく休むと元の状態に戻ってしまいます。全くやめてしまわないで、適度に訓練を続けることが必要です。
ただし、いつまでたっても十分な効果が得られない場合は、ボイストレーニングの教室に通ったほうが良いでしょう。
詳細は、「ボイストレーニング」を参照してください。
コメント
声についての心配事がある方はコメントをお寄せください。コメントの内容は、アートジャム内のメディアや書籍内で掲載させていただく場合があります。コメント入力欄はこの項目のずっと下のほうにあります。
- 声が小さい
以下はバックナンバーです:
■管理者 より:
date:2016/06/04(土)23:22
せーぽん様
腹式呼吸は大事ですが、それだけでは遠くまで通る声は出せません。
大きな声を出すと喉が痛くなるようですが、それは喉を絞めて(つまり、声帯に力を入れて)発声しているからです。
喉には力を入れないで発声しましょう。喉の力を抜いたほうが大きな声を出しやすくなります。
遠くまで声を届けるには、遠くまで声を届けようという意識が重要です。
実際に声を届けたいという距離を考えて、そこまで声を届けることをと意識して発声してみましょう。
できたら、だれか友達などに、あなたの声を届けたい位置に立ってもらって、そこまで声を届けるつもりで発声してみてください。意識しただけで発声の質が変わってくるので、声が届くようになります。
ただし、コツがいりますので、何回も試してみて、ご自分が納得されるまで練習してみてください。
■ せーぽん より:
date:2016/06/04(土)22:34
私は演劇部に所属し、腹式呼吸や発声をやっているのですが、広めの会場で声を出してみたら聞こえない、他の人にかき消されてる、言葉が聞こえないと言われました。お腹はちゃんと意識して動かしているのですが、大きな声を出そうとすると喉が痛くなってしまいまして…腹式呼吸意識してるのに声が大きくならない原因を教えてください
■ 管理者 より:
date:2015/11/16(月)15:07
ちい様
誰でも長時間声を出し続けると、声帯が疲れて、喉が熱くなったり、喉が渇いたりして、声が出にくくなります。
そうなった時は、冷たい水を少し飲めば声が出やすくなりますし、また、長時間声を出さないでいればほぼ完全に直ります。睡眠も効果的ですね。
誰でも、20分ほど声を出し続けたら、少し喉を休ませるようにすると、喉への負担が減ります。
もしかすると、ちいさんは、喉に力を入れて声を出しているかもしれませんね。もしそうであれば、喉をリラックスして声を出す練習をしてみてください。(→「喉が疲れる声・喉声」をご覧ください。)
■ ちい より:
date:2015/11/16(月)09:45
仕事でずっと声を出しでいます。最近時々声がおかしくなります。睡眠が一番なのでしょうか?
■ 管理者 より:
date:2015/04/11(土)19:26
じょーかー様
声が出しにくくなっているのですね。変声期の軽い症状が出ているのかもしれません。
もしそうだとすれば、声帯が急成長している時期ですので、喉に負担をかけないように、喉に力を入れないように、また、声を長時間出し続けないようにしましょう。
そうしていれば、やがて変声期が終わって、楽に声を出せるようになると思います。
■じょーかー より:
date:2015/04/10(金)22:45
思い切り声を出そうとすると喉で何かがおさえてる感じがするのですが、これは思春期のせいでしょうか?
■管理者 より:
date:2015/04/08(水)11:32
紗菜様
もともと大きな声は出せるのですね。
「あ い う え お」などを一つずつ大きな声で発音する練習と、応援団でよく使われる言葉を選んで大きな声で発音する練習をしっかりしてください。
また、喉に力を入れて大きな声を出すと喉を痛めて、声が出にくくなります。そうならないように、喉を緩めて声を出すようにしてください。
■ 紗菜 より:
date:2015/04/08(水)06:10
こんにちは
私は運動会の応援団になりたいのですが、応援団は人気のため声の大きさのオーディションで決まります。
絶叫マシンなどで叫ぶ声の大きさにはとても自身がありますが、言葉を叫ぶとなると、あまりでません 泣
どうすればよいのでしょうか?
■管理者 より:
date:2015/03/04(水)00:22
なのん様
声が小さい人が声を大きくするのは簡単ではありません。かなりの練習日数が必要です。
声が小さい原因としては:
・吐く息(呼気)が弱い → 肺活量を増やして呼気を強くする
・喉を過度に緊張させている → 喉をリラックスさせる
など、気をつけて練習してください。
遠くまで声が届かない場合は:
自分の声を聞かせたい相手の位置を意識して声を出してください。
たとえば、講堂であなたが前のステージに上がって、講堂の最後列の人にまで声を聞かせたい場合は、その最後列の人にまで声が聞こえるように声を出す練習をしてください。声の大きさそのものはあまり変わらなくても、声の質が変わるので、声が届く範囲が確実に広がります。
あなたのすぐ前にいる先生に声が届くだけでよいならば、その先生の立っている位置を想像して、そこまで届く声を出す練習をしましょう。
■ なのん より:
date:2015/03/03(火)18:43
私は、今、卒業式の練習をしているのですが、その時に大きい声を出さないといけません。精一杯声を出しているのですが、先生に何回もやり直しさせられます。どうすればいいんでしょうか?
■ お純 より:
date:2015/02/19(木)15:16
なんとも言えません。
■管理者 より:
date:2015/02/19(木)12:07
お純様
普段は声が大きいのに緊張すると極端に声が小さく早口になるのですね。
声が小さいく早口になる原因は、声に自信がないので話している相手にできるだけ自分の声を聞かせたくない、また、この緊張する会話時間をできるだけ短くしたい、と思うからだと思います。
これを解決するには、他人の前でも緊張しない習慣をつけるしかありません。
他人に会う機会があるごとに、リラックスして大きい声を出す練習をすれば、徐々に慣れてゆくと思います。強く固まっている悪い習慣を変える必要があるので、改善するには数ヶ月か1年近くかかるでしょう。
また、お母様に「あまり大声をだしすぎると回りに変だとおもわれるよ」といわれたそうですが、もし、「声が小さすぎて一人前に扱ってもらえない」ことと、「声が大きすぎて変に思われる」ことと、どちらか選ばなければならないとしたら、あなたはどちらを選ばれますか?
あなたのこれからの生活に直結する問題です。私なら、「声が大きすぎて変に思われる」ほうを選びますが、選ぶのはあなた自身です。後悔しないほうを選んでください。
■お純 より:
date:2015/02/19(木)08:27
お純です。私も親に教会で共同祈願をまかしてもらえません。かんじんなときにかぎって声が小さい。はやすぎる。と言われます。どう対策をすればよいのかさっぱりわかりません。私もいずれかは自立をしなければなりません。オルガンも任されない状況が続いております。どうすればよいのか教えて下さい。アルトの会も参加したいです。答唱詩篇も歌いたいです。でも歌う人がすでに決まっていてなかなか歌えません。どうすればよろしいのですか?教えて下さい。あまり大声をだしすぎると回りに変だとおもわれるよ。と昨日母に注意されました。私はラジオを聴くと限って独り言をいうようになりました。その癖はなおせるでしょうか?普段は声が大きくて肝心な時にかぎって声が変になります。もう何がなんだかさっぱり分かりません。長くなって申し訳ございませんがアドバイスをお願いします。
■管理者 より:
date:2014/10/07(火)09:49
ミーちゃん様
そうですね。がんばってください。ただし、無理しすぎて、のどを痛めないように気をつけてください。
■ みーちゃん より:
date:2014/10/06(月)19:21
そうですよね。でも私は仕切らなくてはいけないし、責任者な訳なんですから仕事は放り出せないんです。今日も明日も明後日もこの練習は続きます。慣れて割り切れるように、頑張ります。
■ 管理者 より:
date:2014/10/06(月)11:37
みーちゃん様
はい、わかりました。マイク設備が存在しないわけですね。勘違いしてすみませんでした。
声を大きくするコツはありますが、それを練習しても、十分な大きさの声になるにはかなりの時間(半年くらい)がかかります。数日で体育館の隅々まで通る大きな声を作るのはまったく不可能です。
生徒全員が文化祭で、それぞれ、マイクなしで発表する必要があるのでしょうか? 大勢いれば、声がとても小さい人も何人かいますので、そうした発表形式は全然無茶なことです。先生方の教育方針には同感できません。
もし、全員が発表する必要がないのであれば、誰か、声の大きい方に代わってもらうしかないと思いますが。理解のある方とご相談してください。
■みーちゃん より:
date:2014/10/06(月)06:46
マイクは使えないんですよー
■管理者 より:
date:2014/10/05(日)23:35
みーちゃん様
返事が遅くなってすみません。
マイクを使っているのに、声が後ろまで聞こえないというのは、マイクの位置に問題があるのかもしれません。
マイクは、口の正面に来るように構えて、マイクの握り手の真ん中付近を保持するようにしてください。マイクがスタンドに取り付けてある場合は、マイクの高さを調節してください。
また、口からマイクまでの距離はあまり離さないようにします。距離は3cm~10cmくらいで良いでしょう。本番前に練習して、マイクの取り扱いに詳しい人に相談してみてください。
がんばってくださいね。
■みーちゃん より:
date:2014/10/05(日)13:17
月曜日、体育館で文化祭に向けての発表練習があって仕切るのですが、マイクが使えません。前回、多目的ホールでも練習をしたのですが、みんなの前で3人の先生に声が聞こえないと言われてしまいました。トラウマで、月曜日声が出るかとても不安で夜も眠れません。それで限界?声が後ろまで聞こえないよ?と言われました。注意されたので頑張って声を出したのですがさっきとなにも変わっていない、と言われました。私が仕切っているときも生徒の何言ってるの?という声が聞こえました。月曜日、不安です。
■管理者 より:
date:2014/10/02(木)23:32
アトム様
影ながら応援します。
選挙で声がガラガラに荒れる人が多いですが、マイクを適切に使って、のどを痛めないようにできたらとよいですね。
■アトム より:
date:2014/10/01(水)20:54
選挙運動で役立ちそうです。応援しててください。
■ 管理者 より:
date:2014/07/06(日)22:56
なーりん様
『聞こえないもう一回言って』と言われるとへこみますが、無視されるよりはずっとましですね。そうならないように、通る声を出す練習をがんばってください!
■なーりん より:
date:2014/07/05(土)21:38
ありがとうございます!
よく『聞こえないもう一回言って』といわれるので…
気をつけてみます(*^_^*)
■ 管理者 より:
date:2014/06/04(水)10:26
健太郎様
練習をがんばってください! 結果を教えてくださいね。
■健太郎 より:
date:2014/06/03(火)18:28
自分は高校生です
普段から話し声が小さくて困っていました
なのでさっそく今日から練習してみます!
■管理者 より:
date:2014/05/10(土)15:12
いのくち真帆様
声が通らないとつらいですね。
それでも練習すればかなり改善する思いますので、トレーニングを頑張ってみてください!
■ いのくち真帆 より:
date:2014/05/09(金)22:10
私は小学校の生徒です。
日直で号令かけたけど声が低く聞こえなくてみんな 聞こえないと言われてとてもショックをうけたのですか、このサイトをよみこんなやり方あったんだ…。と思いまた。